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ラグビーW杯JAPAN2019 初戦は日本の勝利!
先日、ラグビーW杯初戦、日本ーロシア戦が行われました。ロシアが先制! しかし、私が応援していたガルブゾフ選手が後半に投入されたにもかかわらず、日本の勝利でした*L(^o^)/* (これはこれで嬉しいです♪)
そして24日(火)、はやくもロシア第2戦が行われました。
対サモア戦。
残念ながら、負けてしまったようですねー(*´Д`*)
にわかラグビーファンの試合コメントはさておき……
先日、ロシア語カフェレッスン中に、私の生徒さんがつぶやきました。
私は苗字はなんとなくチェックしていたのですが、名前までは見ていなかったので、改めて確認してみました。名簿の参照は→ラグビーワールドカップJAPAN公式サイトより(2020年11月4日現在、参照ページは閉鎖された模様)。
ウィング | ゲルマン・ダヴィドフ(名前・苗字の順、以下同じ) |
---|---|
ウィング | デニス・シムプリケヴィチ |
ウィング | ウラジスラフ・ソゾノフ |
スクラムハーフ | ワシーリー・ドロフェエフ |
スクラムハーフ | ドミートリー・ペロフ |
センター | イーゴリ・ガリノフスキー |
センター | ドミートリー・ゲラシモフ |
センター | キリール・ゴロスニツキー |
センター | ウラジーミル・オスロトウシコ |
バックロー | タギール・ガジエフ |
バックロー | ヴィクトル・グレセフ |
バックロー | ロマン・ホジン |
バックロー | アントン・スィチョフ |
バックロー | ニキータ・ワヴィリン |
バックロー | ヴィターリ・ジワトフ |
フッカー | セルゲイ・チェルヌィショフ |
フッカー | エヴゲーニー・マトヴェエフ |
フッカー | スタニスラフ・セリスキー |
フライハーフ | ラミーリ・ガイシン |
フライハーフ | セルゲイ・ヤニュシキン |
フライハーフ | ユーリー・クシナレフ |
フルバック | ワシーリー・アルテミエフ |
プロップ | アザマト・ヴィチエフ |
プロップ | キリール・ゴトフツェフ |
プロップ | ワレーリー・モロゾフ |
プロップ | ウラジーミル・ポドレゾフ |
プロップ | アンドレイ・ポリワノフ |
ロック | エヴゲーニー・エルギン |
ロック | ボグダン・フェドトコ |
ロック | アンドレイ・ガルブゾフ |
ロック | アンドレイ・オストリコフ |
総勢31名。名前のバリエーションは、数えてみたら23種類。重なってますね~。
- アンドレイ 3名
- ワシーリー 2名
- キリール 2名
- ウラジーミル 2名
- セルゲイ 2名
- エヴゲーニー 2名
- ドミートリー 2名
「同じ名前ばっかり」というには、思ったよりちょっと少なかったかな。
ちなみに、日本の公式サイトに紹介はありませんでしたが、ロシアの公式サイト(リンク元のページ閉鎖模様、2021/2/21確認)に載っていたスタッフ陣、医師と2人のマッサージ師の3名が「イリヤー」でした。(笑)
しかし、確かに日本人が31人集まって、これだけ同じ名前が集まることは少ないように思います。
ロシア人の名前は同じものが多い?
このテーマ、先日ご紹介したロシア語読本『日本人が知りたいロシア人の当たり前』(三修社、2019年)でも取り上げられていました。
そこでは次のように説明されています。
ロシアでは、学校や職場にタチヤナ、アレクサンドル、イワンなど同名の人が複数いる場合がよくあります。これはほかのキリスト教国と同様に、聖書の人名や聖人名を付ける習慣があるからです。
出典:『日本人が知りたいロシア人の当たり前:ロシア語リーディング』、光井明日香他著、三修社、2019年
ロシアで最も広く信仰されているのがロシア正教なのですが、他の多くのキリスト教派と同じく、「聖人を記念する日」というのがあり、さらに、いつがどの聖人の日かを記した聖人歴というものがあります。
そして、子どもが生まれると、そこから名前を付けることが多いのです。
しかし、モノの本によると聖人歴には男性名が900、女性名が250も収められているとのこと。聖人が10~20人ほどであるなら、同じ名前が多いのもわかるのですが、どういうこと?
……と思い調べてみたら、どうも1つの聖人の名前が複数の日に割り当てられているようです。
例えば、チームで一番多かった「アンドレイ」だと、細かくは「初召使徒アンドレイ」や「殉教者アンドレイ」など、様々な「アンドレイ」を記念する「アンドレイの日」があるわけです。
ちなみに、「イワン」だと年に79回、「アンナ」は18回、「マリヤ」は12回もあるんだそうな。(参考:”О русских именах”, А.Суслова, А.Суперанская, Лениздат, 1985)
そりゃ、特定の名前が選ばれる率が高くなりますね。
キリスト教伝来前からの名前
ロシアがキリスト教を受容したのは988年とされています。聖人歴はキリスト教と共にやって来たはずなのですが、それ以前にももちろんロシア人には名前がありました。ロシア固有の名前ですね。
そんな古い名前を持つ人がチームに数名おりました。例えば……
「ボグダン」
なんだか響きは「バクダン」のようですが、意味は「神に与えられし子」です。
ロシア語で「ボグ(Бог)」は「神」、「ダン(дан)」は「与えられた」を意味します。名前にちゃんと意味があるんですね!
他、「ウラジーミル」、「スタニスラフ」、「ウラジスラフ」も古い名前に入ります。「ウラジ」は「統治する」、「ミル」は「平和」、「スタニ」は「~になる」、「スラフ」は「名声」という意味です。古い名前には、意味があることが多いのが特徴的です。まるで漢字を組み合わせて作る私たちの名前のようですね。
ロシア人の名前について面白い書籍もご紹介しています! → 『声に出して読みづらいロシア人』
がんばれ、ロシア!
導入のラグビー話からずいぶん離れた話の展開をしてしまいました(;^_^A
ロシア人には同じ名前が多いな~と漠然と感じてはいたのですが、きちっと調べたことがなかったので、この度は楽しい調べ物となりました。
なにより、「ボグダン」という名前に出会えたのが嬉しい。この名前が「神の与えし子」という意味だと聞いたことはありました。しかし、古い名前だと思っていたので、現在では使われていないと思っていたので。
そんなわけで、この度のラグビーW杯の推しメンが一人増えました! 最年長のガルブゾフと、このボグダン・フェドトコ。(何の推し?) がんばれー!
追記(日本、アイルランドに勝利!!!)
日本、第2戦目のアイルランド戦に勝利しましたね!!! こっちも引き続きがんばれー!